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星を無効星を無効星を無効星を無効星を無効
 

 

 「NLPって何だ?」

「(この前はQPS。今度はNLP。投稿者は略語が好きなのだろうか…)」そんな声が 聞こえてくる。その通り。好きである。世の中にはこのような略語がたくさんある。なかでも、馴染みがあるのはやはりTPPだろう。略語をいちいち正しく表現していては会話のリズムが崩れる。会話はリズムも大切なのではないか。今回、会話のリズムとは関係ないかもしれないが、なかなか部下・後輩とうまくコミュニケーションがとれなく、成果も出してもらえず悩むあなたが、NLPによって救われるかもしれない本をご紹介する。NLPが何かわからない?もちろん、この記事を読めばどういったことか少しはわかるだろう。

【本の概要】

謝っても許してくれない客。ダメ出しする上司。やる気のない部下。どうする? 本書ではNLP(神経言語プログラミング)のスキルで相手の心をほぐすテクニックを指南する。言葉ひとつで人間関係はウソのようにうまくいく! 豊富な漫画で楽しく解説。(アマゾン内容紹介より)

【重要ポイント】

●1.意識が未来に向く表現を使う

  

反省を具体的な行動に結びつけるためには、未来へ意識を向けるようにします。「どんな結果をつくりだしたいのか」(未来)を自分に問いかけ、実現するための方法を考えて言葉にするのです。(p23)

◆似たような失敗を繰り返し、反省ばかりしてしまう。「すみません。反省してます。もうあんなミスはしません…」この言葉の中には、一見、これからのことを語っているように見える。しかし、まだ、過去に向いており、あんなミスをしないと言っているにすぎない。未来に向けて具体的な対策方法を探す。これこそ、あなたの成長に必要なものなのだ。

◆また、あなたの部下(学生ならば後輩)に改善してもらうには、相手が未来のゴールへ意識を向けるサポートをしなければならない。まずは相手の話を受け取る。このとき、バックトラッキング(=相手の言葉を伝え返すこと)をしたほうが良い。そして「具体的にはどうする?どんな結果を望む?」など相手の自主性を引き出す。すぐ怒ることなく、冷静に。余裕をもって接していきたいものだ。

●2.限界にチャレンジする意欲を引き出す

 

「何があったらできる?」とか「~するためには何が必要だろう?」といった質問によって、相手の不可能がどうしたら可能になると考えているのかを引き出します。(p66)

◆人が「できない」と思う理由には大きく三つある。①期待以外のこと②前例がないこと③やり方がわからないこと。①は、能力がないわけではなく、別の優先順位がある。自分の予定が崩される危機に瀕している。そのため、相手への配慮が必要だ。②はすぐに心のスイッチが入る。その気持ちはよくわかる。この場合、相手に前例がないことは、すべて未来でもできないのか考えてもらう。③は知識や技術、能力や経験がないためできない。この場合は、シンプルにほかの人のサポートを得ることが得策だ。

◆「できない」は、一種の思い込みの言葉だ。だが、大事な仕事で「できない」と言われるということは、信頼関係の表れであるかもしれない。相手は限界を伝えているのだから、十分に信頼関係を構築して、相手の原因を知る質問をする(=情報収集)。そして、あなたは限界を超えるための支援をする(=どうしたら可能になるのか)。限界はいつも自分の心が決めるもの。ほとんどの場合、それが限界ではないことに気づく。そのような経験はないだろうか。

●3.相手には相手の〝言葉の地図(脳内言語マップ)〟がある

 

相談相手の言語マップを十分に知ることができれば、適切な質問もそこから出てきます。そして何よりも、相談に来た相手は、問題に対する答えも、自分の言語マップのなかに存在することに気がつきます(p81)

◆頭の中には、人それぞれ言葉の地図=言語マップがある。ある言葉を聞いたとき、その意味づけは各人の言語マップのなかで行われる。そのために必要なポイントは、相手の言葉の意味や内容をいきなり自分の言語マップから探そうとしないこと。本質的な解決のために状況把握の会話を惜しまないこと。具体的に引き出し、さらに解決策を問うことなど。結局、答えは当人がもっているのだ。

◆人は深層部(深層意識や潜在意識)の様子を表現するとき、省略・一般化・歪曲をする。例えば、「人前で話せない」という言葉。この中には、誰の前で、具体的にいつどこで、などの省略がある。また、話そうとしなかった場合であれば、一般化がある。そして、「人前で話すことに意味や価値を持つ私が、あの人の前では話せない」=「これは問題だ」という、歪曲がある。これらが問題であるということより、このどれかでつまずいている場合が多い。相手の言語マップに入って言葉探しを手伝うことが大事だ。

●4.「何をする」から「なぜする」

 

活発でにぎやかで生き生きとして創造性溢れる人々が働く組織では、「何のために、なぜそれを行動するのか」という、行動の目的や理由が多く話されます。(p106)

◆目的や理由が明確になることは、行動の結果の価値が明確になることである。「○○をしなさい」「××してはいけない」これらは命令と禁止の会話であり、行動の結果の価値が相手に伝わらない。相手が本当に率先して行動するようにするには、なぜそれをするのか、しっかりと理解させなければならないのだ。私はサッカーのリフティングを一番練習してきた。なぜなら、リフティングにはサッカーをする上で必要なボールコントロールが上手くなる要素をたくさんもっているからだ。その結果はしっかりと試合で生かされてきた。ボールコントロールが苦手な人の多くが、リフティングが苦手だ。あくまで、私の経験だが。

●5.聞き方、伝え方の違いを知る

 

優先タイプが異なると、自分のほしい感覚や言葉や絵が伝わってこないので、相手にもっと情報を求めます。ところが、相手にしてみれば、こんなに伝えているのに、なぜわからないのかと困惑するわけです。(p114)

◆私たちは①視覚タイプ②聴覚タイプ③体感覚タイプがある。NLPではこれを「代表システム」という。全部使える人もいるが、多くはどれかを優先する。それは、聞き方、伝え方で違いを知ることができる。①の視覚タイプは話を頭の中で絵を描く。そのため、このタイプには「風景」を想像できるような質問が良い。②の聴覚タイプは、「考える」「理解する」という表現をよく使う。なので、このタイプには「考え」を説明できるような質問が良い。最後の③の体感覚タイプは「…というかんじ」「ドキドキ」など表現をよく使う。このタイプには「感じ」「雰囲気」を想像できるような質問が良い。

◆私は、③の体感覚タイプだ。人と話していると、感覚で伝えていることが多い。しかし、記事として書く場合、それが通用しにくい。書こうと思えば書けるが、感覚を文章で100%伝えることは難しい。なので、なるべく、誰もがわかるような文章を心がけている。人と話す場合も、ほかのタイプを使いこなせるようになりたいものだ。

●6.自分に「×」をつけたままにしない

 

失敗を学びに変える人は、自分に「×」をつけたままにせずに。どうしたら「○」になるかを考え、新しく行動し、さらに考え直し行動を修正します。(p156)

◆何度も失敗してしまう人は、失敗から何も教訓を得ていないだけでなく心の中で無意識に自分に「×」をつけている。同じ失敗を繰り返さない人は、ある失敗をしたら、次はしないように何かしら対策を作り出す。「まっ、いいか」「ちょっとくらいなら」といった言葉の奥には自分自身に対する意味づけや存在価値の低さや、状況把握の甘さ、人間関係の構築へ意識の低さが見えるのだ。これらの改善には、「本当はどうしたかったか?」「今度はどういう結果がほしいか?」など目標に対してどれだけ本気だったかを知る問いかけが必要。

◆失敗を繰り返す人は、「同じ結果になるだろう」と分かっている場合もあるはずだ。分かっているのになぜ失敗を繰り返そうとするのかとあなたは思うかもしれない。それは、習慣として体に身についてしまった癖だからだ。習慣を変えるのがどんなに難しいかあなたにも分かるだろう。徐々に、訓練するしか方法はないのである。急には変われない。

 ●7.客観視して分析する

 

「この出来事の中の事実は何なのか?」「いったい何がおきているのだろうか?」まるで、他人にインタビューするように、冷静に客観的に、この出来事から事実を探るのです。(p190)

 ◆イライラした出来事を思い出してほしい。では、それは客観的に誰もがイライラする出来事だろうか?どうしても自分の期待と違う結果に対して、人はイライラしてしまうものだ。でも、それは主観的にみた判断である場合が多い。ストレスを感じないように心がけるには、イライラしたときに、一旦、自分の状況を客観的に見つめ直すことだ。そうすれば、別の行動や態度をとる可能性が生まれる。

◆電車内での混雑で、イライラする。よく考えてみよう。あなた一人ではない。冷静に客観的に考えれば、電車に乗る時間を早めれば良いのでは。また、人が少ない車両を探すなど。イライラしているだけでは解決しない。ほかの手段を考えることができれば、無駄なイライラをせずに済むのだ。

【感想】

◆本書はNLP(神経言語プログラミング)について、可愛いイラストでわかりやすく説明している。NLPはもともと1970年代にアメリカで生まれた、言語学と心理学を基本としたコミュニケーションの技法である。ビジネスシーンに特化しているが、学生にも大いに役立つ内容だ。部活・サークルの後輩、塾・家庭教師の生徒などに対して、NLPを利用することができる。このような本こそ、読んで満足しやすい。例えば、あなたが友人と話していて、このNLPの知識を話すという自己満足では意味がない。このような本は、読んで理解するだけではあなたの役に立たない。コミュニケーション中、無意識にNLPが用いられるように何度も本書を読むことが大事だ。

◆バックドラッキング、GEOモデル、メタプログラム、三つのポジション、ラポール、ニューロロジカルレベルなどのNLPコラムも面白い。関係ないことだが、人はカタカナ用語になぜか惹きつけられる。日本語で十分表現できるのに。しかし、このカタカナ語は日本語よりすこし柔らかい印象を与えるものかもしれない。「あいつは神経質だ」より「あいつはナーバスだ」または「あいつは何を考えているかわからないやつだ」より「あいつはミステリアスなやつだ」など。さらにこれらのカタカナ語をしっかりと理解できている人は少ないと思う。アイデンティティを日本語でしっかりと説明できるだろうか?おっと。本書の感想から離れてしまった。

◆NLPに興味がわいたり、通勤途中にでも読んでみたい方には、本書はピッタリだ。NLPの本はたくさんあるが、入門書としてはとっかかりやすい。本書をきっかけにNLPについて本気で学んでみてはいかがだろうか?

やる気を引き出す会話のマジック NLPコミュニケーション入門 (朝日新書)

満足度:☆☆☆ 付箋数:25 

タイトル: やる気を引き出す会話のマジック NLPコミュニケーション入門 (朝日新書)

著者: 千葉英介

出版社: 朝日新聞出版

ページ数: 217

 

 

【編集後記】

 

極力、引用を少なくする。引用文より自分の言葉にこそ価値をもたせなければ。読者は、本の内容はもちろん知りたいものだが、それ以上に記事を書く私の体験こそ知りたいものなのかもしれない。もっと、自分の体験を記事に反映できるようにしていきたい。